2016年11月11日付

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かつてプロ野球に「データ野球」なる言葉が登場し始めたころは、何かつまらない印象を持った。データにとらわれない、打者と投手の真剣勝負が見たかった。だが、現代はもっと進化し、データを徹底的に分析する野球が当然のようだ▼先月、諏訪市で統計学者の鳥越規央(のりお)さんが講演した。日本のプロ野球でも、データに基づいて客観的に戦術や選手を評価する「セイバーメトリクス」(野球統計学)が広まっているという。鳥越さんは「データ利用は経験則や勘からくる思い込みを排除すること。固定概念にとらわれないことが大切」と話していた▼思い込みを排除するという意味で「第一報を信用するな」と言うのは、元警視総監の池田克彦さんだ。要人や重要行事などの警備に当たった経験を「薀蓄(うんちく)雑学 説教の辞典」(時事通信出版局)にまとめている▼いわゆる第一報、最初の情報はスピードが命だ。正確さまで求めるのは酷だし、そのために第一報が遅れてしまっては意味がない。第一報の内容を軽信せず、「報告にとらわれず、大きく構えることが肝要」と記した▼インターネットのおかげで、身近な防災情報が簡単に手に入る。震度や降水・降雪量、河川水位などはほぼリアルタイムで閲覧可能だ。ただそれに一喜一憂して、過度に安心したり怖がったりすることは危険だ。難しいことだが、落ち着いて情報を判断することが大切なのだろう。

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