「立川流」初代の技に感心 保存会が温泉寺輪蔵見学

LINEで送る
Pocket

江戸時代に諏訪地方を拠点に隆盛した社寺建築彫刻の立川流を研究する「立川流棟梁家保存会」は6日、諏訪市湯の脇の温泉寺を訪れ、初代立川和四郎冨棟が手掛けた輪蔵を見学した。立川宗家や立木家、中野家ら棟梁家の子孫ら約15人が県内や愛知県、神奈川県などから訪れ、匠の技を熱心に見つめた。

保存会は2014年11月に発足し、立川流を正しく継承しようと研究活動や資料公開を進めている。見学会は、保存会の立ち上げ前から関係者が始めて約30年続いている。

輪蔵は1780(安永9)年の完成。収納する「経蔵」とともに諏訪市文化財に指定されている。高さ約3.5メートルの八角八面の書棚で、中に経典が納められている。輪蔵を回転させれば、中の経文を読んだのと同じ功徳があるとされる。

普段は一般公開されていない。

ほとんどの会員が見るのは初めてで、細かな彫刻が施された輪蔵に興味津々の様子。立川龍也副会長(62)=松本市=は「組み方がしっかりしており、迫力が伝わってきた」と話した。

竜といった彫刻の鼻先の形などに初代作品の特徴が見られるという。立川美術館・立川流彫刻研究所主宰の立川芳郎尚冨さん(65)=愛知県半田市=は「造形を研究することは各地にある弟子の作品の検証につながる」。併せて見学した経蔵については、彫刻の模様などから「立川流かどうかは言い切れない」とした。

今回は二代目立川和四郎富昌の弟子で、現在の木曽町出身の斎藤常吉英知の建築図を紹介した企画展を開いている下諏訪町の諏訪湖博物館・赤彦記念館を来訪したのに合わせて訪れた。

おすすめ情報

PAGE TOP