2016年11月19日付

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食いしん坊でメタボまっしぐらの身だが、実は学校の給食があまり好きでなかった。食べ物に関しては保守的で好き嫌いも多かったからだ▼特に苦手だったのは酢豚に入ったパイナップル。ポテトサラダのリンゴ、酢の物のミカンも。こんなハイカラな食べ方があるのかと思いつつ、残さないよう一生懸命食べた。当然ながら好きな物だけ食べていては丈夫な体はつくれない。好き嫌いが多かったからこそ給食が補ってくれた部分もあろう▼三重県鈴鹿市教育委員会が野菜の価格高騰を理由に市立幼稚園と小学校の給食の回数を減らす方針を打ち出し、批判を受けて撤回する騒ぎとなった。台風などの影響で野菜が値上がりし、献立の簡素化や給食費の値上げを検討したものの、提供する以上は栄養摂取基準を満たす必要があるほか、保護者の経済的負担増は好ましくないとの判断だったという▼学校給食は1954年に制定された学校給食法に基づく。当初は食生活の改善が目的とされたが、2008年の大幅改正で「食育」の観点が盛り込まれた。飽食の時代と言われるが、給食の重要性はむしろ高まっていると言える▼一方、食育の一環で「弁当の日」を設ける自治体もあり、考え方は一様ではない。経済的な視点のみで論じるのはやや乱暴だろう。今回の鈴鹿市の問題ももう少し丁寧に対応していればこれほど大きな騒ぎにはならなかったのではないか。

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