鋭い感性で伊那谷表現 加島祥造さん遺作展

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加島祥造さんの遺作展に向けて準備が進むはら美術

加島祥造さんの遺作展に向けて準備が進むはら美術

古代中国の思想家老子の研究で知られる文学者で翻訳家、詩人の加島祥造さん(享年92歳)の遺作展が10~21日、伊那市坂下のはら美術で開かれる。加島さんは昨年12月25日、駒ケ根市中沢の自宅で亡くなった。同展は、今回で7回目となる加島祥造展を「集大成」と位置付け、加島さんが1990年に駒ケ根市へ転居した後に制作した作品約120点を展示する。

加島さんは東京都出身。英米文学の翻訳に携わり、ウィリアム・フォークナーの「八月の光」「サンクチュアリ」など作品100点余を手掛けた。駒ケ根市へ転居後は、伊那谷の心象風景や自然を絵画や詩で表現する芸術活動も続けていた。

93年に「老子道徳経」を翻訳した「タオ・ヒア・ナウ」を出版し、老子の言葉と思想を現代語自由詩の形で表した。2007年の詩集「求めない」はベストセラーになった。

遺作展は掛け軸、額絵、色紙、短冊などを展示する。伊那谷の風景に老子の言葉や自らの詩、英米文学を翻訳した一節などを添えた作品が多い。著書約40冊も販売し、さまざまな作品から加島さんをしのぶ。

はら美術は「風光明媚な伊那谷に来たことによって感性を研ぎ澄ませたのではないか。老子の思想を実践し、作品になった。争わない、急がない、ゆったりと自分のペースでいけばいいと、作品の随所に出てくる」と話している。

開館時間は午前10時~午後6時。16日は休み。問い合わせは同店(電話0265・74・0751)へ。

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