米子鉱山と山師の盛衰 齋藤保人さん新著

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出版した「鉱山の盛衰と山師―信州・須坂米子硫黄鉱山の歴史」を手にする齋藤さん

出版した「鉱山の盛衰と山師―信州・須坂米子硫黄鉱山の歴史」を手にする齋藤さん

元岡谷市教育長で鉱山史研究者の齋藤保人さん(88)=同市郷田=が、新著「鉱山の盛衰と山師―信州・須坂米子硫黄鉱山の歴史」をほおずき書籍から出版した。4年前に著した「米子硫黄鉱山史」(筑北炭田採掘史研究会刊)を一般向けにわかりやすく、米子鉱山350年余りの歴史の中で頻繁に繰り返された山師(鉱山主)の盛衰を中心に著述。齋藤さんは、「山師というと誤解されやすいが、彼らの異質な世界には神秘性もある」と話している。

米子硫黄鉱山は、須坂市郊外の「米子大瀑布」の景勝で知られる四阿火山爆裂火口壁にあった硫黄鉱山。江戸時代の寛永年間に採掘が始まり、鉱山としての規模は小さいものの、「鷹の目」と呼ばれる高純度の硫黄を産出したことで知られる。明治以降は戦時の最盛期を経て、戦後は原油精製過程の副産物「回収硫黄」の登場などで、1973年に閉山した。

本書では、同鉱山の江戸期から戦時の最盛期にいたる山師(鉱山主)の変遷と歴史を全13章で記述。約350年に及ぶ鉱山の盛衰をわかりやすく解説し、山師に求められた能力や、「劇場型交代劇」(齋藤さん)もあった同鉱山の歴史を理解する読み物になっている。

著者の齋藤さんは、教職時代から県内の非金属鉱山(石炭・硫黄鉱床)の鉱山史を研究。下諏訪社中学校長などを歴任し、定年退職後は岡谷市教育長を務めた。著書・共著・編著に「諏訪の自然誌―地質編」「三岳村誌上巻地形・地質」「長野県西部地震に学ぶ」などがある。

「鉱山の盛衰と山師」はB6判228ページ。県内の主要書店で販売している。定価1300円(税別)。

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