古代スワに「御柱」現る 岡谷で創作オペラ

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1998年から御柱年ごとに上演されてきた創作オペラ「御柱」公演(実行委員会、カノラホール主催、長野日報社など後援)が27日、岡谷市の同ホールで行われた。主要キャストに二期会などで活躍する声楽家を迎え、公募による市民合唱団やカノラ少年少女合唱団が参加。御柱年の最後を飾るように高らかな木やりで始まり、最後は神々が4本の光の帯(御柱)となる幻想的な舞台が、満員の聴衆を魅了した。

壮大な神話世界の物語が聴衆を魅了した創作オペラ「御柱」

壮大な神話世界の物語が聴衆を魅了した創作オペラ「御柱」

オペラ「御柱」の上演は今回が4回目。今年は岡谷市制施行80周年記念事業も兼ねている。古事記や日本書紀、諏訪の各神社に伝わる古事を題材に、神話の時代の古代スワを舞台に恋物語や権力闘争を描く。フィナーレは諏訪の地を守るため神々が四つの御柱となって天に昇る壮大な物語を全2幕5景で描く。脚本・作曲は琉球大学名誉教授の中村透さん。今回は、芝居や舞台装置などを従来の公演より抑え、音楽を前面に出した構成で上演した。
前回(2010年)に続き音楽監督・指揮は山上純司さんが務め、演出はオペラ歌手の島田道生さんが担当した。管弦楽は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。主要キャストには二期会などで活躍する声楽家が出演し、公募の市民によるオペラ御柱合唱団に90人、児童合唱にはカノラ少年少女合唱団から約30人が参加した。
舞台の上で繰り広げられる神話劇は、照明を効果的に使った演出で幻想的な雰囲気を醸し出し、オーケストラの奏でる強弱の効いた演奏と響き渡る歌声が、聴衆を物語の世界に引き込んだ。
母親と観賞した四賀小学校3年の中瀬仁和君は、「歌声がきれいでよかった。日本語のお話だったのでよくわかった」と満足顔。孫が合唱団で出演したため「初めてオペラというものを見た」という岡谷市内の女性(73)は、「お祭り気分の御柱とは違い、4本の柱の成り立ちを神話的にとらえた物語は新しい発見だった」と話していた。
オペラ御柱実行委員会の林新一郎委員長は取材に、「市民オペラで4回続くのは珍しいと思う。回を重ねるごとに洗練され、積み重ねてきたものが発信できた。全国どこへ出しても恥ずかしくない作品だ」と胸を張った。

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