2016年11月30日付

LINEで送る
Pocket

岡谷市のカノラホールで上演された創作オペラ「御柱」を初めて観賞した。二期会会員らプロの声楽家が担った主要キャストはもちろんだが、公募の市民による合唱がオペラ全体を盛り上げて非常に良かった▼同オペラは1998年に初演され、御柱年ごとに上演されて今回が4回目。過去3回は見ていないので比較はできないが、限られた予算の中で演出にも工夫が凝らされ、十分に見ごたえがあった。来場者からは「御柱年の締めくくりとして素晴らしかった」という感想も聞かれた▼地方から発信される市民オペラを見るのはこれが2度目だ。初めて見たのはもう30年ほど前になる。駒ケ根市の合唱関係者らが、光前寺に伝わる青獅子伝説を題材に作ったオペラ「青獅子」。初演は地元ではなく、東京だったと記憶している▼その時も音楽文化を地方から発信することの意義を感じたが、今回の「御柱」で再びその思いを強くした。費用も労力もかかるオペラを継続して上演することは大変なことだ。6年の間があく御柱年ごとに上演するという形が継続できる大きな要因だろう▼「御柱」実行委員長でおかや音楽協会の林新一郎会長も「地方オペラでこれだけ継続できるのは少ない」と胸を張る。御柱祭で心を一つにし、市民参加のオペラ「御柱」でもう一度心を一つにする。合唱が盛んな岡谷ならではの文化発信として、さらに継続していく価値がある。

おすすめ情報

PAGE TOP