みなこいフェスタ節目の30回 実行委が始動

10月開催予定の「第30回みなこいワールドフェスタ」の企画について意見を出し合った実行委員会=5月30日夜、駒ケ根市内
国際協力機構(JICA)駒ケ根青年海外協力隊訓練所がある駒ケ根市を中心とした上伊那地方南部(伊南)4市町村の国際交流イベント「みなこいワールドフェスタ」は今年、30回の節目を迎える。駒ケ根協力隊を育てる会などでつくる実行委員会の主催で、開催を予定する10月に向けて実行委が動き出した。
全国に2カ所しかないJICA青年海外協力隊訓練所の一つがある伊南地域。フェスタは訓練所や協力隊を地域の財産として生かし、まちづくりなどにつなげる目的で、その歴史は1993年に同市で開いた「こまがね広小路国際広場」までさかのぼる。
実行委によると、93年の同広場がきっかけとなり、94年に駒ケ根青年会議所と広小路商店街振興組合、同育てる会の共催でフェスタの第1回となる「駒ケ根市協力隊週間」が開催された。協力隊と共にまちづくりなどを進める動きは地域全体に波及し、99年からは宮田、中川、駒ケ根、飯島の4市町村の頭文字を取った造語「みなこい」が実行委の名称に使われるようになった。
帰国隊員のトークイベントや協力隊派遣国の民族衣装の試着、料理教室など、協力隊からつながる要素を生かした国際色豊かな企画を展開。ここ数年はコロナ過の影響を受けつつも、27回(2020年)、28回(21年)はオンラインを活用して開くことで途切れることなく回数を重ね、30回を迎える。
実行委は、今年のフェスタについて委員同士で意見を出し合うなど準備を進めており、歴史を振り返る30回記念の企画も検討中。近年は、実行委に大学生や高校生など若い世代の参画も見られるようになった。大山崇人実行委員長(47)はより多くの学生をフェスタに巻き込みたい考えで、「共に経験してもらい、将来の国際交流につなげたい」と話した。