水路や暗きょ部しゅんせつ 諏訪市

LINEで送る
Pocket

市街地の排水対策について諏訪市から説明を受ける区長たち

諏訪市は、市街地の浸水被害軽減に向けて地元区と実施した水路調査の結果をまとめ、土砂が堆積した暗きょ部のしゅんせつや逆流防止弁(フラップゲート)の設置検討を進める方針を決めた。しゅんせつは出水期に備え、早ければ来週中にも着手する。6日夜、地元区長への説明会が市役所であり、ある区長は「地域と行政が一緒に考えたことが動きだした。今後も知恵を出し合い、地域の安心につなげていきたい」と手応えを語った。

説明によると、並木通りの水路につながる側溝3カ所を土のうでふさぎ、還流を防ぐ対策を講じた。付近ではフラップゲートの設置も検討する。しゅんせつは五味医院横の暗きょ部、並木通り踏切近くの暗きょ管、末広の線路脇と小和田南の諏訪商工会館横の水路で行う。五味医院横の暗きょは直径約30センチ、長さ約50メートルで、来週にも工事に着手し、土砂を取り除くという。

公民協働の浸水対策は今年1月、2021年と22年の水害で被災した関係区からの提案で始まった。JR上諏訪駅周辺の衣之渡区、大手二丁目区、中浜町区、末広一丁目、弁天など10区が参加している。4月10日から5月8日にかけて市が実施した調査には地元区長が立ち会い、水路のふたを開けて水の流れる方向を確認した。

6日夜の会合では水路や側溝の管理が話題となり、人口減少や高齢化で泥上げが困難だと訴える区長がいた。市側は「市も予算が限られていて全てを背負うことはできない。まずは機能を確保するために市がきれいにする。維持管理については可能な範囲でご協力をいただきたい」と理解を求めた。

区長側からは、市街地の浸水被害が諏訪湖や流入河川の水位に影響を受けている現状を踏まえ、管理者の県諏訪建設事務所の参画を促す意見が出た。効果的な災害対応や市への要望につなげるため、小規模区が連携して「大きな枠組み」を作っていくことを提案する区長もいた。

市は排水対策の効果を地元区と検証しながら、排水ポンプの効果的な運用方法や能力の向上を検討する考えだ。

おすすめ情報

PAGE TOP