南箕輪村 村内妊婦に無償で「風の村米だより」

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南箕輪村は12日、村内で減農薬、無化学肥料で生産される特別栽培米のコシヒカリ「風の村米だより」を村内の妊婦に無料でプレゼントし、健康増進などを図る事業を2023年度産米で実施すると、村議会全員協議会に報告した。この米を独自の精米技術で胚芽の栄養豊富な部分を残す「金芽米」として流通させている東洋ライス(東京)が無償で提供。村は来月、同社やJA上伊那と包括連携協定を結び、地産地消で農業振興や食育推進につなげる。

妊婦を対象にした同事業では、妊娠届を提出する際に風の村米だより金芽米の5キロ無料券を配布。さらに身体データの提供やアンケートへの協力者には出産までの毎月、家族構成によって5キロか10キロの米を無償で配る。

風の村米だよりは、20年から村内三つの小中学校の給食の米飯にすべて用いるほか、今年度から保育園でも未満児の昼食などで使用。妊婦への提供により、胎児から中学生までの成長期に一貫して提供する体制を整える。

村内の年間出産者数は130~140人。収集するデータやアンケートは解析し、今後の事業に活用するという。

鶏ふんと米ぬかを原料とした有機肥料で、体にも環境にもやさしい農産物としてブランド化を進める風の村米だより。村の農事組合法人「まっくんファーム」や信州大学農学部、上伊那農業高校、JA上伊那などが連携し、04年から研究、栽培する。同法人が村内58ヘクタールで生産し、収量は280トンに及ぶ。販路拡大に向けて村は、大阪府泉大津市の学校給食への提供に向けても準備を進めている。

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