上川マレット場復旧へ力合わせ 愛護会が作業

大雨被害を受けた上川マレットゴルフ場で復旧作業に汗を流す愛護会の会員たち
諏訪市四賀の上川右岸にある上川マレットゴルフ場が2日の大雨で冠水し、使用できない状態が続いている。維持管理を担う上川マレットゴルフ場愛護会(里見貞幸会長)は13日、上川車橋付近の同ゴルフ場で復旧作業を行い、会員約60人がコース上に残った枯れたヨシや草、流木などを片付けた。被害を受けたコースの再整備や7~8月の夏季休場を経て、9月からの使用再開を目指す。
2日の大雨で上川は、茅野市の江川橋で氾濫危険水位に達し、上川通勤バイパスのアンダーパスが全面通行止めとなった。河川敷にある上川マレットゴルフ場は濁流に水没し、コースは土砂に覆われ、グリーンは流失。OB杭には流れてきた草や枯れたヨシが絡まっていた。
作業は上流側から始め、杭付近にたまった草やヨシ、漂着ごみを軽トラックで運ぶ作業を繰り返し、車橋近くに集めた。草は一抱えもある大きさで、根は湿った土をつかんでいて、数人が力を合わせて荷台に持ち上げる場面もあった。流木はチェーンソーで手際よく切り分け、流木と草類、ごみを丁寧に分別した。
会員の岩波俊夫さん(88)=同市福島=は「災害があったら協力するのは当たり前。良いコースを末永く使えるようにしたい」と汗を流した。大会運営に携わる高木啓子さん(75)=同市下金子=も「ここは広々としていてプレーをすれば気持ちが晴れる。力を合わせて守っていきたい」と笑顔を見せた。
同ゴルフ場の冠水被害は年3回に及ぶこともある。5月の被害は珍しく2度目という。一方、会員の減少と高齢化で作業は年々困難になっている。里見会長は「被害に遭うことは宿命。自分たちの施設は自分たちで何とかしたいという思いに支えられている」と語り、会員の協力に感謝していた。