地酒オブジェ1800本 蓼科に酒ミュージアム

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地酒のラベルが張られた一升瓶1800本が並ぶ遊楽庵の「入り口ドーム」で今後の構想を語る村田晃さん

茅野市蓼科中央高原にそば店、県内の地酒やワインなどが楽しめる「信州酒ミュージアム」、訪問看護事業所の複合施設「遊楽庵(ゆうらくあん)」が近く本格オープンする。そば店は既に営業を開始。施設の入り口付近には県内の地酒のラベルが張られた一升瓶1800本を高さ約10メートルの天井に向かって整然と並べた”地酒オブジェ”があり、「写真映えする」などと早くも人気だ。

長野県は日本酒の酒蔵が80蔵あり、酒どころとして有名な新潟県に次いで第2位。ワイナリーの数は72カ所あり、山梨県に続き第2位。国内有数の酒の生産県である信州を発信する施設とし、蓼科湖や白樺湖の観光、宿泊施設とも連携していく。

施設のエントランス部で円柱型の「入口ドーム」には、壁面に沿って一升瓶の展示スペースが10段あり、中心部から見上げると、前後左右がすべて地酒に囲まれるデザイン。ミュージアムでは有料で試飲ができる。地元食材を使ったつまみも提供。ショップで購入した酒やジュースはテラス席でも味わえる。室内温度を10度に保つ専用貯蔵庫内でも信州の地酒、ワインなどを手に取って選べる。

そば店は個人客用と団体客用に部屋を分けており、個人客向けにはテーブル席や座敷席。団体客向けでは、観光バスのツアー客を受け入れる営業を開始した4月と大型連休があった5月の2カ月間で約9000人を迎えた。

遊楽庵の建物は延べ床面積約1100平方メートルで2階建て。以前は漢方の研究所やそばの研究室としても利用されていた歴史がある。改修の総事業費は約1億5000万円。旅を通じて、医食同源の考え方に農業を加えた「医食農同源」で来訪者の心身を整えるウエルネスリゾートの施設を目指すとした提案が観光庁の事業で採択され、約1億円の補助金を受けた。2階には訪問看護ステーションの事務所を置き、蓼科高原一帯に約1万戸あるとされる別荘オーナーらの健康面をサポートする。

プロデューサーの村田晃さん(64)は「観光客や蓼科に滞在する別荘オーナーに加え、日本酒に対する人気が高まっている海外からのお客さんにも楽しんでもらえる施設として磨きをかけていきたい」と話した。本格オープンは現在申請中の酒販免許を取得後。問い合わせは同施設(電話0266・67・2343)へ。

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