伊那出身3選手活躍 女子ソフトトップリーグ

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リーグ戦を見て声援を送る小学生チームのメンバーら

女子ソフトボールのトップリーグ「ニトリJDリーグ」で、伊那市出身の3選手が活躍している。いずれも市内の小学生チームと東部中学校で実力を磨いた。リーグ戦はインターネットで配信されていて、地元の後輩たちが観戦し声援を送っている。同市は「ソフトボールのまち」として力を入れており、2028年信州やまなみ国民スポーツ大会(国スポ)の競技会場にもなっている。指導者らは「選手の活躍を知ってもらい応援することで、国スポに向け地域を盛り上げたい」と話す。

■地元小学生の競技参加期待

3選手はリーグ所属の日本精工ブレイブベアリーズ(滋賀県)の酒井愛香さん(21)、豊田自動織機シャイニングベガ(愛知県)の池上桃花さん(19)、太陽誘電ソルフィーユ(群馬県)の向山琴葉さん(18)。伊那市の小学生チーム「アルプスい~なちゃんソフトボールクラブ」や東部中を経て、高校は県外の強豪校へ。さらに技術に磨きをかけ、実業団に入団した。

トップリーグに3人もの出身者が名を連ねるのは初めてで、同クラブの監督を17年まで務めた丸山正雄さん(76)=同市西町=は「快挙だ」。指導していた当時から「打っても投げてもトップクラスだった」と振り返り、ソフトボールでも珍しい”二刀流”の向山さんには「二刀流を継続し、話題をつくってほしい」と期待をかける。

■国スポに向け裾野拡大急務

リーグ戦はライブ配信や見逃し配信されている。同クラブのメンバーで伊那小5年の児童(10)と妹で同3年の児童(9)は、向山さんが決勝ホームランを放った試合を見て「すごい。私も打てるようになって試合で活躍したい。家でも練習しなくちゃいけない」と先輩の活躍に刺激を受けている。

同クラブは07年に結成した上伊那、飯田下伊那両地域で唯一の女子小学生チーム。所属選手は発足当時の29人から、現在は伊那市と南箕輪村の2~6年生13人と減少傾向。保護者は「習い事や競技種目が多様化して人が集まらない。出身の3選手に活躍し競技をアピールしてもらい、やりたいと思う子が増えれば」と期待する。

一方、近隣の高校では女子ソフトボール部の廃止が進み、有力選手の県外流出も課題という。国スポを控える中で丸山さんは「裾野の拡大と選手の育成が急務。子どもたちが競技に参加しやすいようにして、ソフトボールのまちを掲げる地域で役割を果たしていきたい」としている。

同クラブは女子小学生の加入を募っている。問い合わせは監督の酒井さん(電話090・3567・1883)へ。

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