戦国時代の諏訪地方古文書 守矢史料館企画展

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古文書で諏訪地方の激動の時代を紹介している企画展「徳川家康とその時代」

茅野市宮川の市神長官守矢史料館で、企画展「守矢文書に見る徳川家康とその時代」が開かれている。諏訪上社の神長官守矢家に残された書状16点を展示。武田家が滅んだ天正10(1582)年から、諏訪頼忠が関東地方への転封から諏訪に戻った慶長6(1601)年までの古文書で、当時の諏訪地方の緊迫した状況を伝えている。

同館によると、天正10年3月に武田勝頼が織田信長に滅ぼされ、同年6月に信長が滅びると、諏訪地方はさまざまな勢力の争奪の場となった。当時の諏訪家の当主・諏訪頼忠は小田原北条氏を後ろ盾にしていたが、徳川家康が諏訪を支配下に置こうと進出。その後、北条と徳川が和睦し、これにより諏訪頼忠は徳川家康の傘下に入ることになった。

企画展では、徳川勢の酒井忠次や北条勢の北条氏直からの書状などを紹介。諏訪氏が北条方に付いていた時期、神長官は独自に双方と交渉していたことが分かる。また、信長によって焼き払われた諏訪神社の復興を願う諏訪頼忠、神領の回復に腐心していた神長官の様子などがうかがえる資料も展示している。

同館では「守矢文書には戦国時代の貴重な史料が豊富にある。天正10年から慶長6年にかけて、諏訪地方も激動の時代だったと見て理解してもらえたら」と話している。

7月2日まで。月曜休館。問い合わせは同館(電話0266・73・7567)へ。

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