小鳥バス70周年 御野立公園で子ども探鳥会

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小鳥バス運行70周年を記念して塩嶺御野立公園で行われた子ども探鳥会

岡谷市、同市観光協会、岡谷商工会議所、日本野鳥の会諏訪支部、アルピコ交通でつくる「小鳥バス実行委員会」は18日、塩嶺小鳥バス運行70周年を記念した子ども探鳥会を岡谷市郊外の塩嶺御野立公園で行った。市内外から親子25人が参加。日本野鳥の会諏訪支部名誉支部長の林正敏さん(79)=同市川岸東=を講師に、双眼鏡を除きながら野鳥の姿を探した。

塩嶺小鳥バスは豊かな自然を身近に感じてもらおうと、1954年に運行を開始。今年は5月の日曜日ごとに全4回運行した。諏訪市のJR上諏訪駅西口を発着点に、下諏訪町、岡谷市内の合わせて12カ所に停留して多くの市民が利用。子ども探鳥会は運行が早朝の小鳥バスは子どもの利用が少ないことから、同公園に直接集合する形で開いた。

子どもたちは事務局職員から双眼鏡を借り、野鳥の声を頼りに姿を探した。林さんは同公園で観察できるアカゲラ、コゲラなどのキツツキの仲間やシジュウカラ、キビタキなどの鳴き声の特徴を説明。周囲を警戒するときと地鳴きの違いなども教えた。周辺には昆虫も多く、子どもが見つけたオトシブミの卵包みを広げて解説。森に生息するモグラやコウモリの標本も示した。

探鳥会の途中には鳥の食性を考える「鳥ゲーム」も実施。赤や緑、茶色に着色したつまようじを探すゲームで、昆虫の擬態に触れた。諏訪市から母親と双子の妹の3人で参加した児童(11)は「野鳥を見つけることはできなかったけれど、たくさん鳴き声を聞いた。家の周辺でも野鳥を探してみたい」と笑顔を見せていた。林さんは「野鳥は森の命そのもの。美しいさえずりで人間の心を癒やしてくれる。探鳥会を通じて子どもたちに地元の自然の豊かさを感じてほしい」と話していた。

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