女性チームがオリジナルブランド 丸安精機

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丸安精機製作所でオリジナルブランドを立ち上げた(左から)田中美紀さん、山本友美さん、青沼来実さん

金属部品加工の丸安精機製作所(諏訪市豊田、笠原昇社長)で働く女性社員3人が、オリジナルブランド「Cercle(セルクル)」を立ち上げ、同社が製造する高級オーディオのボリュームつまみを活用したマグネット「SUWAパレット」を開発、商品化した。滑り止めのローレット加工を外周に施した美しい仕上がりで、装飾品として部屋に飾ることもできる。3人は「美しさと華やかさで、人の心を幸せにしたい」と願っている。

ボリュームつまみをマグネットに活用するアイデアは2018年、田中美紀さん(38)=岡谷市長地=が社内の新商品開発コンテストで提案し、最優秀賞を受賞していた。同年入社の山本友美さん(35)=富士見町富士見=、入社2年目の青沼来実さん(20)=諏訪市四賀=が加わり、女性3人でチームを結成してブランドを立ち上げた。

セルクルはフランス語で「輪」という意味。人のつながりをイメージした。製造や検査、出荷といった日常業務で比較的空いている「頭」を使い、アイデアを持ち寄って試行錯誤を重ねた。

女性チームが商品化した高級オーディオのボリュームつまみ風マグネット「SUWAパレット」

ボリュームつまみのマグネットはアルミ製で、直径3センチ、高さ1.2センチの円筒形。外周には独自の切削技術で、120本の「ギザギザ」を丁寧に削り出した。つまみの高さは当初2センチだったが、扱いやすい重さや大きさを話し合い、男性社員や作業員の協力を得て完成させたという。

アルマイト処理で赤や緑、青など5色を用意した。表面にはレーザー加工で温泉や高島城、花火、神社など6種類を描き、付属のスタンドやケースで飾ることもできる。カラーは12色に対応可能といい、土産品のほか、企業ロゴをあしらった記念品としての活用も提案している。

同社は社員11人の”町工場”だが、新しいことに挑戦するのが社風だ。田中さんは「形になったからこそ情報発信をして、いろんな方に見ていただきたい」、青沼さんは「みんなの心が幸せになってほしい。セルクルを広めたい」と意気込む。PRを担当する山本さんは「女性目線で自分たちが良いと思うもの、必要とされるものを生み出していきたい。人の心の豊かさをお届けしたいですね」と話している。

1個1650円(税込み)で、オリジナルの手提げ袋とスタンドケース付き。SUWAプレミアム認定商品でもある。SUWAガラスの里や中央道諏訪湖サービスエリアなどで販売している。

問い合わせは、同社(電話0266・52・3756)へ。

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