地域医療構想 必要病床数確保を 上伊那調整会議

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団塊世代が75歳以上になる2025年を見据えた医療体制の構築を目指す県の「地域医療構想」策定に向け、上伊那医療圏地域医療構想調整会議の初会合は7日夜、伊那市のいなっせで開いた。上伊那は人口当たりの病床数が県内最少、医師数も全国平均、県平均を下回っているほか、産科医不足なども深刻だ。同会議ではこうした厳しい現状を踏まえ病床数確保などを求めていく方針だ。

急速な高齢化で医療・介護需要の増大が見込まれる中、国は14年に成立した医療介護総合確保推進法に基づき、将来の必要病床数や在宅医療の必要量を推計し、効率的な医療体制を構築するための構想策定を各都道府県に求めている。県は昨年、策定委を立ち上げ、県内10の2次医療圏ごと調整会議を設置して意見を聞き、来年2月ごろ構想案をまとめる予定だ。

初会合で県側は、上伊那の65歳以上人口は20年ごろまで増加後に横ばい、75歳以上人口は30年ごろピークとなり、入院患者数は75歳以上人口に連動して30年ごろピークを迎えるとの見込みを示した。その上で、国の算定ルールに基づき、在宅医療への移行などを見込んだ25年の必要病床数を推計。上伊那圏域で現行の医療機関所在地への患者の流出入が続いたまま将来に移行したと仮定した場合は1153床、患者住所地の医療圏で全ての医療需要を賄うと仮定した場合は1364床とした。

県側は「県全体としては1万6800床という数字が出ている。医療圏ごとさまざまな意見があり、どう調整していくかが今後の議論になる」との見通しを示した。これに対し、委員からは「もともと少ないところを削られるとさらに不足する」との見方が示され、上伊那としては患者住所地をベースとして必要病床数を求めていくことで一致した。在宅医療への移行を前提にしていることへの懸念もあり「医療と介護の顔の見える関係づくりが大事だ」などの意見も出された。

同会議は医療関係者や市町村、医療保険者、住民代表ら26人で構成。会長に上伊那地域包括医療協議会の北原敏久会長を選出した。今後は部会などを設けて協議を進め、上伊那としての意見を取りまとめていく考えだ。

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