小学生向けに実験イベント 諏理大の学生有志

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参加児童に寄り添い、学びをサポートしたチノリカの実験イベント

公立諏訪東京理科大学(茅野市)の学生有志グループ「チノリカ」(荒内宏翔代表)は25日、小学3~6年生を対象にした理科実験イベントを同大で開いた。児童約40人が参加し、学生のサポートを受けながら理科学習の楽しさに触れた。

荒内代表(20)は、公表されている各種調査を基に「理科の勉強は楽しい」と感じている小学生の割合は多いにもかかわらず、高校生の文系または理系の選択で理系コースを選ぶ生徒が約3割に落ち込む現状を知った。理由を「理科の本来の楽しさを感じないまま学年が上がり、楽しさよりも難しさが勝ってしまうからではないか」と考え、同イベントを企画した。

実験は2種類でこのうち、電池と磁石でモーターを作る実験はコイルの形をしたエナメル線を電池と磁石の力で回転させる内容。原理は中学2年で学ぶ。荒内代表は「実験から得られる考察は、正解を導くのではなく、自由な発想から自分なりの考えを自らの言葉でまとめること。考察する楽しさを感じてもらうように工夫した」と話す。

実験では学生たちが準備した手作りキットを使って製作。1人の学生が2人前後の児童の学びをサポートした。実験後の考察シートには児童たちが学生の助言を受けながら思い思いの考えや予想を記載。意を決して人前で発表する子どもたちの姿があり、どの考察にも拍手が送られていた。

参加した永明小学校4年の児童(10)は「実験ができる理科の授業と工作が好き。参加して理科がもっと好きになった」と笑顔を浮かべていた。次回は10月に予定している。

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