諏訪湖で日本泳法 来月2日体験研修

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諏訪市の諏訪湖で7月2日午前11時から、日本泳法(古式泳法)の「自然水遊泳体験研修会」が開かれる。普及と伝統の継承を目的に、県水泳連盟日本泳法委員会が初めて企画した。連盟に所属する県内2団体の7人が諏訪湖に入水。東京から招く講師の指導を受けながら、湖沼や河川など自然の中を泳ぐ技術を向上させる。研修のため見た目に派手な泳法はしないが、ゆくゆくは諏訪湖で技術披露の場を設けたい考えだ。

武芸の一つとして古くから伝えられてきた泳法で、海や湖、川などの環境別、生活のための移動、遠泳、護身といった目的に合わせた泳ぎが各地で生まれた。武術としての側面もある。日本水連は大会や研究会を開いている。

2017年に県内で日本泳法大会が開催された後、信州日本泳法研究会、神伝流松本同好会が発足。同研究会の一員で、県水連の委員会で副委員長を務める両角久美さん=諏訪市豊田=によると、現在は両団体に20人ほどが所属して技術を磨いている。

流派によっては甲冑を着て入水したり、泳力を誇示するため華々しく泳いだりすることもあるが、湖などで泳いだ経験者は少なく、安全を最優先して研修内容を立てた。八重垣姫像がある石彫公園沖の浅い場所を選び、横体(横泳ぎ)や、頭を水の上に出したままうつ伏せで泳ぐ平体の練習を繰り返す予定。諏訪地区水泳連盟と市水泳協会、諏訪湖カヤックのアポルタ合同会社が協力し、湖岸や湖上での監視体制を整える。

「諏訪の浮城と呼ばれた高島城があった諏訪湖から、伝統を継承していきたいとの思いがあった」と両角さん。諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」で掲げる「泳ぎたくなる諏訪湖」もアピールできれば│と意気込む。研修は約1時間を予定。「生活するための生活技術として生まれた日本泳法。万が一の際の救助や水中護身にも役立つ。興味のある方は岸から観覧していただけたら」としている。

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