移住希望者に体験住宅 茅野市

市で初めてとなる直営の生活体験住宅の室内
茅野市は、マンションタイプの市営住宅「サンコーポラス旭ケ丘」(同市金沢)の2室を改修し、1室を移住希望者向けの子育て世帯生活体験住宅にした。市外在住者で市内への移住を検討する子育て世帯に30日間貸し出し、移住後の生活を想像しやすくする。体験住宅は市や民間事業者などでつくる団体(市が事務局)が同市玉川で運営しているが、市の直営は初めて。
同住宅は市が独立行政法人雇用・能力開発機構から購入し管理運営している。1994年築だが、今年3月までに内装や設備などの改修を終えた。改修費は2室合わせて869万円。1室は通常の手続きで入居希望者を募り、もう1室を生活体験住宅とした。
体験住宅にはダイニングテーブルセットやソファ、ガスコンロ、テレビ、洗濯機などの家具、家電を用意し、ワイファイも完備。寝具や衛生用品、消耗品を持ち込めば生活できる。駐車スペースは1台分あり無料。使用量は光熱水費など込みで5万5000円。同住宅は金沢保育園、金沢小学校まで約500メートル、JR中央線青柳駅まで約1.2キロ、中央道諏訪南インターチェンジまで約3キロ。茅野市中心部からは少し離れているが、関東圏には市中心部よりも近いなど「あまり伝えきれていない立地の良さがある」(市都市計画課)とする。
隣接地には市が宅地分譲する旭ケ丘団地があり、最後の2区画を販売中。同課の宮崎正樹課長は「生活体験住宅をきっかけに茅野市内や金沢地区への移住を考えてもらえれば」と話した。問い合わせは同課(電話0266・72・2101)へ。