県内高校で初 富士見高が関東農政局特別賞

関東農政局特別賞を受賞した富士見高校園芸科・野菜食品コースの3年生
富士見町の富士見高校園芸科・野菜食品コースの3年生によるトマト栽培の取り組みが、農林水産省主催の「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」のGAP(ギャップ)部門人材育成の部で関東農政局特別賞に選ばれた。2018年から続く、食品ロスの軽減、地域内外の関係者との交流などの取り組みが評価されて、県内の高校で初めて受賞した。
同年に、県内の高校で初めて農作物の安全性を担保する国際基準「グローバルギャップ」の認証を取得した同校。環境に配慮した農業授業の展開を目的に、中玉トマト「フルティカ」を毎年厳しい審査通過して栽培を続けている。

中玉トマト「フルティカ」を収穫する3年生
評価された取り組みは、地元の菓子店と連携して出荷できないトマトを使用したトマトシロップの製造や、屋代南高校との野菜を使った料理の開発など。ふるさと納税の返礼品としても扱われ、地元PRに寄与している。
同校では受賞した今年もトマトの水耕栽培を続け、6月中旬から収穫も始めている。傷が付かないように手袋を着けて、赤く実ったトマトを優しく採り、町内の企業やイベントなどに出荷している。リーダーの大久保樹さんは「先輩たちが積み上げた活動が評価されて受賞できた。今までやってきたことを継承して、技術の向上を目指したい」と意気込む。