自転車テーマに浪曲 21日、玉川太福さん

玉川太福さんを招く浪曲ライブへの来場を呼び掛ける御子柴慶治さん
気鋭の若手浪曲師、玉川太福(だいふく)さん(43)が出演する「浪曲ライブin伊那 自転車水滸伝」が21日午後7時から、伊那市美篶の交流拠点施設「SIMPLEX(サンプレックス)」で開かれる。サンプレの代表者で、自転車の安全啓発などにも取り組む御子柴慶治さん(69)=同市美篶=らが、自転車を題材にした玉川さんの浪曲に着目し、初めて企画した。
浪曲は、落語や講談と並ぶ三大話芸の一つで、三味線の伴奏が入り、独特の節回しなどが特徴。玉川さんは浪曲界のホープといい、南信地方での公演は初めて。演目の「自転車水滸伝」は玉川さんの初期の作品で、下宿先の大家からもらった自転車を軸に展開する物語。この演目を公演する機会は少なく、CDなどにもなっていないため、珍しい公演を求めて既に東京都や栃木県からも予約が入っているという。
企画した御子柴さんは、日本自転車文化協会の理事。6月には、23年前まで自宅近くで営んだ自転車店をリノベーション(改修)し、イベントや講座開催などで、ふらっと立ち寄れる交流拠点のサンプレを開設した。施設の活用を模索する中で、浪曲鑑賞と自転車を掛け合わせたイベントを企画。古くからの自転車仲間と実行委員会をつくり、玉川さんを招くことにした。
「浪曲は三味線との掛け合いやアドリブもあってジャズのよう。声量にも圧倒される」と魅力を語る御子柴さん。「身近な自転車を題材にした作品で小中学生も楽しめる」と来場を呼び掛ける。
定員50人。入場料は前売り3500円、当日4000円。小中学生は無料(保護者同伴)。問い合わせは実行委(電話090・2521・0590)へ。