ネパールの農業高校支援 信大と上農高

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信州大学農学部(南箕輪村)は同村内にある上伊那農業高校と連携して、実習などが乏しいネパールの農業高校のカリキュラム充実に向けた教育強化支援のプロジェクトを始めた。国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」を活用し、2年間かけてネパール北西部にあるコバン農業高校で事業展開。同校と上伊那農高の教員相互派遣などを行い、日本の農業高校の実践教育を基にしてカリキュラムの改善を図る。

同学部が7日に記者会見を開き発表した。かつて国際協力隊員としてネパールで農業指導し、学生の実習などでも現地の事情に詳しいプロジェクトリーダーの根本和洋助教=植物遺伝育種学=は「同国の農業高校は座学が中心。農学部の知見と上伊那農高の優れたカリキュラムを参考にしながら、施設整備も含め協力して事業を進めたい」と説明。人材育成につなげ、経済格差により後継者不足に悩む同国農業の発展につなげたい考えを示した。

事業では上伊那農高の教員を現地に派遣し、課題を洗い出しながら指導も実施。一方でコバン校の教員や関係者を日本に招き、上伊那農高の教育現場に実際に触れてもらう中で指導能力の強化を図る。

最終的にカリキュラムの改善案を作成し「ネパールの農業高校が目指すモデルケースにしたい」と根本助教らは意気込む。事業費は約1000万円。学生の関わりや生徒同士の交流も検討し、上伊那農高の伊藤和巳教頭は「グローバル教育の一環にもなる」と期待する。

農学部は2012年にネパール農業研究評議会と学術交流協定を締結し、その翌年からは農学実習で学生が同国を訪れているほか、コバン校に近いマルファ村と2014年に交流協定を結んでいる。コバン校近く一帯は標高2500メートルで冷涼。リンゴ栽培が盛んなど上伊那地方の風土に似ているという。

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