水中手探り、日本泳法 諏訪湖で研修会

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自然水での泳ぎ方を学んだ初めての研修会。水面下の環境を探りながら慎重に泳ぎを進めた

県水泳連盟日本泳法委員会(三輪千子委員長)は2日、湖沼や河川などの自然水で日本泳法(古来泳法)を体験する研修会を諏訪市石彫公園前の諏訪湖で開いた。同連盟に所属する信州日本泳法研究会のメンバーら7人が諏訪湖の中へ。自然水での研修は初めてで、日本連盟所属の講師から指導を受けながら、日本泳法が生まれた自然水での泳ぎ方を学んだ。

伝統ある日本泳法の継承と普及が目的。日本泳法が古くは自然水の中で行われていた歴史から、身近な諏訪湖を第1回目として開くことにした。この日は流派にこだわらず、自然水での泳ぎ方に特化した。

7人は湖に入ると、「湖面に近い方が温かい」「体を横にして浮かぶと体力が奪われない」などと気付きを口にしながら、水深やヒシの繁茂状況、障害物などに応じて体の向きを変えて初島近辺まで泳いだ。日本水泳連盟の土屋守史さん=東京都=は「プールでのクロールは手を真っすぐに水に入れるが、自然水の中では手探りさせる。時には頭を守るために片手を頭を当てるなど、片方ずつの手に役割を持たせる」とし、「日本泳法は実用的に使えるよう工夫されている」などと説明した。

泳いだ一人で諏訪市水泳協会理事長の両角久美さん=同市豊田=は「ヒシがある所では動けば動くほど体に絡む上に、水面下に繁茂している箇所もあり、教わった通りにするのが難しかった」と話した。

会場には見学に来る人の姿もあった。三輪委員長は「日本泳法が水害などから身を守る泳法の一つとしても普及してくれたら」と期待。今後も自然水での研修を企画していきたい考えだ。

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