児童ら「稲虫おーくりな」 諏訪で「祭り」

田んぼに手作りの小旗を立てる諏訪市小川区の児童たち
諏訪市の豊田、湖南地区などの各区で2日早朝、稲の害虫を追い払い豊作を願う「稲虫祭り(除蝗祭)」が行われた。白い衣装と鉢巻きを身にまとった児童たちが太鼓や鐘を打ち鳴らし、「稲虫おーくりな(送りな)」とはやしたてながら水田地帯を練り歩いた。
小川区では、小学3~6年生の約70人が参加。三輪神社を参拝後、練り歩きながら区内5カ所の水田に立ち寄り、事前に日の丸や芋虫の絵を描いて作った虫よけの小旗を立てた。児童の一人(12)は「皆で元気に声を出せてよかった。近くの田んぼのお米がしっかり育ってくれたらいいな」と願っていた。
同区によると、稲虫祭りは約1200年から全国的に行われていた行事。途絶えてしまった地域が多いが、諏訪地方では現在も水田が広がる地域で受け継がれている。