諏訪6市町村の人口 58年ぶり19万人割れ
5月1日現在の諏訪6市町村の推計人口が18万9426人となり、19万人台を割り込んでいたことが3日、分かった。18万人台は1965(昭和40)年の国勢調査以来58年ぶりで、人口減少が続く諏訪地域の現状が浮き彫りになった。諏訪広域連合の金子ゆかり連合長(諏訪市長)は「人口減のスピードが緩やかになるよう、6市町村で連携協力していきたい」としている。
県の毎月人口異動調査によると、今年2月1日は19万51人だったが、3月1日に18万9836人となり、19万人を下回った。4月1日が18万9178人、5月1日は18万9426人だった。
諏訪地域の人口は、2001年の21万2358人をピークに減少に転じ、14年に20万人台を割り込んだ。ピーク時に比べて約2万2900人減少し、この9年間で1万人減っている。6市町村の人口ビジョンだと、人口減少抑制策を講じても2045年に16万7217人となる見込みだ。
市町村別だと、過去最多は1980年の岡谷市で6万2210人。その後に増加した茅野市が1995年に諏訪市、2003年に岡谷市を抜いて諏訪地域最多に。現在は諏訪湖周の岡谷市、諏訪市、下諏訪町が減少傾向。八ケ岳山麓の茅野市の減少は比較的緩やかで、富士見町と原村は横ばいで推移している。
県内10圏域別の人口の順位と全県に占める割合は 1.長野26% 2.松本20・9% 3.佐久10・1% 4.上田9・5% 5.諏訪9・4% 6.上伊那8・8% 7.南信州7・5% 8.北信4% 9.北アルプス2・7% 10.木曽1・2%。人口減少率が県平均を下回るのは上田地域まで。諏訪地域以降の6圏域は県平均を上回って少子高齢化が進む見通しという。
長野県では2001年以降、若者を中心に転出超過が続いたが、コロナ禍で地方回帰の流れが生まれ、22年には22年ぶりに転入が転出を上回る「社会増」となった。県総合5か年計画「しあわせ信州創造プラン3・0」は、諏訪地域の重点政策として▽ものづくり・観光・農林業振興▽諏訪湖創生ビジョンの推進▽八ケ岳・霧ケ峰の豊かな自然と共生する地域づくり▽脱炭素社会、安全安心な地域の実現―を掲げている。