SDGs実践 小学校と企業で諏訪湖ヒシ除去

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企業と協働でのヒシ回収作業に意欲を高めた豊田小5年1組の授業

諏訪市豊田小学校5年1組(児童28人、兀下漠教諭)と金属加工業の太陽工業(本社諏訪市)は、諏訪湖の環境浄化を目指して湖に繁茂する水生植物・ヒシの除去に力を合わせて取り組む。児童、同社ともに初めての活動で、国際的な持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる「パートナーシップによる目標達成」の実践。3日には同社経営企画部長の林道明さんらが教壇に立ち、自社を紹介しながら諏訪湖の歴史やヒシを間引く必要性などを話した。同社は8日、児童たちは10日にカヤックで湖に出て作業をする。

同クラスは昨年、ワカサギ釣りでお世話になった岡谷市内の釣り業者から「諏訪湖についてたくさん学んで」と言われたことを胸に、湖の環境について学習を開始。ヒシの影響にも興味を持ち、今年は諏訪湖クリーンプロジェクト」と名付けて実行することにした。作業にあたり地域に協力を求めたところ、「諏訪湖をきれいにしたい気持ちは一緒」(林部長)と同社が応えた。

同日の授業では太陽工業の仕事内容とSDGsへの活動ぶりを紹介し、同部企画課の赤羽根和美さんが「ヒシは船のスクリューにからまって観光や漁業の人を困らせたり、枯れて腐ると水を濁らせたりする半面、水をきれいにする良い点もある。生えていることは悪いことだけではないけれど、人間の力で管理できればいいよね」と説明。10日のヒシ回収作業を「安全に気を付けて楽しもう!」と呼び掛けると、子どもたちは心躍らせて張り切っていた。

10日は児童の作業を太陽工業の社員たちがサポートする。「浄化の活動とともに、カヤックを通して諏訪湖を活用して楽しむ気付きも得られたら」(兀下教諭)という。

太陽工業の社員によるヒシ回収作業は、従来の湖岸のごみ拾い、漕艇を通したPRに続く活動。小学生との協働の実現に、林部長は「SDGsの活動が自社内から地域との連携に発展し、うれしい」と活動の広がり、次代へのつながりを喜んでいる。

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