2016年12月09日付

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まちづくりの柱の一つに縄文文化を掲げる茅野市では、子どもたちが小中学校で縄文科の授業に取り組んでいる。土器や石器、服や家など身近なところから縄文人の暮らしについて学び、現代の生活と照らし合わせながら、さまざまに考えを深めている▼子どもたちは、縄文人にならって石器で肉を切ったり木を切ったりと挑戦するが、簡単でないことがすぐ分かる。体験から「みんなで協力しないとできない」と思い至る▼現代の頭では、地面に生えている木を切り倒すのに、いくら先端がとがっているとはいえ石を使うことは無謀としか思えない。時間ももったいないし他に木を切る知恵もある。しかし縄文人にとっては、石器を使う以外に方法はないから、つぎ込む時間も膨大だろうが何が何でもやり遂げただろう▼木を切ることは、縄文人にとって重大なことであり必要もあるから、道具の使い方などに何かしら工夫があったはずだ。諏訪地方で行われた御柱の準備で幾度も目にした用材の伐採風景を思い出しても、ただの力任せでは木は倒れない▼木を切る道具は工夫が重ねられ進化した。縄文の里茅野市には信州のこぎりの形で残っている。茅野東部中学校に講師として招かれたのこぎり職人は、やすりを手にのこぎりの仕上げ作業の技を見せた。ミリ単位ののこぎりの刃の、さらに先端部分を静かに3回ほどこする。「これで切れ味が変わってくる」

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