霧ケ峰ニッコウキスゲ満開 にぎわう観光地

シカよけの電気柵内で咲くニッコウキスゲ。夏の高原の代表花を目当てに大勢の人が訪れた=15日午前10時15分、霧ケ峰・車山肩
夏の3連休がスタートした15日、諏訪地方は朝まで雨が残ったものの、天気は次第に回復し、観光地はまずまずのにぎわいを見せた。諏訪、茅野、下諏訪の3市町にまたがる霧ケ峰では、3連休に合わせたかのようにニッコウキスゲが盛りとなり、草原の緑に映える黄色い花がハイカーや観光客を出迎えている。16日と「海の日」の17日は好天に恵まれそうで、霧ケ峰の入り込みはピークを迎えそうだ。
霧ケ峰の15日の観光入り込みは朝方の雨もあって出足は鈍ったが、ニッコウキスゲが群生する車山肩(諏訪市)の駐車場は午前9時前にほぼ満車となった。同10時ごろから雨がやみ、次第に霧も晴れ、奥行きある夏の高原の景色が広がった。
諏訪市四賀の主婦橋本万祐子さん(38)は、名古屋市で暮らす母親を霧ケ峰に招待した。車山肩にある「ころぼっくるひゅって」で朝食を楽しみ、愛犬のチワワと一緒に高原散策。「天気は少し残念ですが、満開のキスゲを見ることができてうれしい」と声を弾ませた。
霧ケ峰では5月の大型連休中に、約166ヘクタールを焼く大規模な林野火災が発生。車山肩が被害を免れた一方、南側にある富士見台のニッコウキスゲ群生地は4分の3ほどが焼け焦げたが、焼け跡からは多くの花芽が出て黄色いじゅうたんが広がる。15日もニッコウキスゲを目当てに大勢の人が訪れていた。
16日の諏訪の最高気温は30度と予想されている。県諏訪保健所は、高温多湿の状況下でのマスク着用は熱中症リスクを高めるとして、屋外では外すことを推奨。病院や高齢者施設では着用するなど「場面に応じて適切に着脱してほしい」と呼び掛けている。