結成5周年の活動報告 登戸研究所調査研究会

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市民俗資料館での常設展示などについて伊藤祐三市長と懇談した登戸研究所調査研究会のメンバーら

太平洋戦争末期に上伊那地方へ疎開した旧陸軍の謀略機関・陸軍登戸研究所について調査研究をする住民有志の会「登戸研究所調査研究会」は18日、伊藤祐三駒ケ根市長との懇談会を市役所で開いた。結成5周年の節目としてこれまでの活動を報告したほか、24年度以降に目指す市民俗資料館(同市中沢)での常設展示に向けた考え方を共有。研究会として、市が主体で管理運営していくことを要請し、継続的な支援を期待した。

調査研究会は、研究所に関する調査研究を進めることで地域の財産や歴史の教訓として後世に残そうと、2018年5月に発足した。

懇談会には調査研究会から小木曽伸一共同代表ら6人が出席し、5月に開いたシンポジウムなどの活動や新たな調査結果を報告。5周年記念事業として取り組む常設展示や市内小中学生向けの教材作成、爆破跡地への看板設置については、支援金など市の協力を求めた。

このうち常設展示は、市民俗資料館1階の一部スペースで行う計画。明治大学平和教育登戸研究所資料館(川崎市)や駒ケ根市立博物館で保管している約500点を展示する。具体的な運営方法は未定だが、松久芳樹事務局長は人員不足、金銭的負担などから「研究会だけで施設を管理するのは厳しい」と指摘。「調査研究活動を進めながら市民の立場で協力していきたい」と話した。

小木曽代表は「市として地元の歴史を残していくことは大切」と強調。伊藤市長は「各方面と相談し、バランスを考えながらできることをやっていきたい」とした。

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