湖畔のマルメロ袋掛け 諏訪のかりん並木

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諏訪市のかりん並木で行われた袋掛け作業

諏訪市の諏訪湖畔道路脇に並ぶ「かりん並木」で18日、マルメロの摘果と袋掛け作業が行われた。市から管理を受託する小和田果樹組合(小松宏光組合長)の組合員と家族合わせて約10人が作業に当たり、密集していたり、霜の被害を受けたりした実を取り除き、残した直径4センチほどの実に袋を掛けて成長を願った。

同市ではマルメロを江戸時代初期から育てていて「かりん」と呼んできた。マルメロは諏訪在来種とスミルナ種の2種類あり、カリンも栽培されているという。かりん並木は1966年に諏訪地方の農家から無償提供されたマルメロを植樹して誕生。現在は諏訪湖ヨットハーバーから衣之渡川河口付近の約1キロ区間に約200本ある。湖周サイクリングロードの整備に合わせて一部の植え替えや補植が行われたが、2~3年が経過して無事に実を付けたという。

かりん並木の管理を半世紀近く担当しているリンゴ栽培農家の笠原清一さん(66)=同市渋崎=は「一部に病気が見られるが、形や量は良好」と話す。かりん並木を通して「季節を感じていただければ」と願っていた。収穫期は例年だと10月上旬になる。甘い香りを放つ黄色の実は市民にも配布され、果肉はシロップ漬けなどに用いられる。

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