地域の価値を見いだす 伊那バレー映画祭開幕

映画の上映後に東北地方や上伊那の盆行事を話す北村皆雄さん
伊那谷の価値を見いだそう―と、映画や映像作品を無料上映する第5回伊那VALLEY(バレー)映画祭が21日、伊那市西春近のかんてんぱぱ西ホールで始まった。同映画祭実行委員会と井上井月顕彰会が主催し、23日まで3日間の日程で行う。初日は文化、民俗、芸能をテーマに、人形アニメーションや山の信仰を題材とした映画などを流した。
映画などを通じて、地域の価値を見いだし、より豊かな未来を築くために伊那谷の歴史文化や暮らし、民俗などに目を向けてもらおうと毎年開催。今年は▽文化・民俗・芸能▽戦争▽教育・環境―の三つのテーマに合わせて作品を上映し、各回の上映後に制作関係者らのトークを繰り広げる。
映画監督で実行委員長の北村皆雄さん=同市美篶出身=が監督し、東北地方の山岳信仰を取材した映画「精霊の山 ハヤマ」では、山形県鶴岡市の三森山で行われる供養を紹介。北村さんはトークで上伊那地方に伝わる盆行事にも触れ、「今でも続いている行事も多いが、霊を送るとき、迎えるときの歌を知っている人が少なくなっている」とし、改めて信仰を考えないといけないと話した。
22、23日は午前9時から。問い合わせは同実行委(電話03・3341・6975)へ。