最先端の縄文研究解説 「諏訪学講演会」初回

LINEで送る
Pocket

縄文時代の調理文化についての研究成果を解説する米田穣さん

縄文文化の学習や発信に取り組む原村などの有志グループ「八ケ岳jomon楽会」(会田進会長)は22日、連続講座「諏訪学講演会」の第1回を原村の八ケ岳自然文化園で開いた。縄文時代の調理文化や稲作の文化論について、研究者2人が最先端の研究成果を解説し、約30人の来場者が聞き入った。

東京大学総合研究博物館教授の米田穣さんは「土器付着物と古人骨の同位体分析から考える縄文時代の調理文化」をテーマに話した。東日本は縄文時代、サケやマスを食料として繁栄していた―とする「サケ・マス論」についての研究内容を解説。各研究者の論点、検証の方法、「サケが『第2の主食』だったといえるのか」といった研究の結果を紹介した。

東京大学大学院医学系研究科教授の梅﨑昌裕さんは「稲作の文化論―中国少数民族とラオスの水稲・陸稲栽培社会の調査から」と題して話した。

県の地域発元気づくり支援金を活用して実施。今年度は10月まで全4回の講座で諏訪地方の古墳、古代「諏訪国」の設置1300年などを題材に開く。

今後の日程は次の通り。

▽第2回=8月26日、八ケ岳自然文化園。「5世紀以降の信濃国と諏訪」西山克己・県埋蔵文化財センター研究員、「信濃国の前方後円墳」風間栄一・長野市教育委員会文化財課長補佐

▽第3回=9月30日、八ケ岳自然文化園。「諏訪地方古墳の特徴とその性格」児玉利一・諏訪市博物館学芸員、「稲束貨幣と日本の国家形成」北條芳隆・東海大学教授

▽第4回=10月22日、岡谷市イルフプラザ・カルチャーセンター。「諏訪の都を掘る―岡谷市榎垣外官衙遺跡の調査成果」山田武文・岡谷市文化財調査員、「縄文社会から諏訪国へ―古代諏訪国建国1300年」会田進・八ケ岳jomon楽会会長

おすすめ情報

PAGE TOP