園児バス2台に置き去り防止安全装置 辰野町

装置の使い方を学ぶ運転手と園長
今年4月に通園バスへの園児置き去り防止安全装置の設置が義務化されたのを受け、辰野町は通園などに使う園児バス2台に安全装置を設置した。25日にバス運転手と通園利用の園児がいる保育園の園長を対象に装置の取り扱い説明を行い、さらなる安全対策の徹底を確認した。町は夏休み期間を利用してスクールバス1台にも装置を取り付ける。
安全装置設置の義務化は、静岡県で昨年9月に通園バスに置き去りにされた園児が死亡した事故を受けたもの。通園バスへの設置は義務化、スクールバスは努力義務とされた。町は一般会計に園児バスへの安全装置設置費39万6000円、スクールバスへの設置費17万1000円を計上した。
導入した安全装置は目視による車内確認を促し、万一置き去りになってもセンサーが感知して知らせるもの。システム制御のメインユニット、車内センサー、ブザー解除ボタン、リモコンなどがセットになっている。
エンジン停止時に鳴るブザーの解除ボタンは車内最後尾に取り付けられ、目視での車内確認を促す。車内に設置された自動検知式センサーはエンジン停止後約5分で作動し、車内の動きや振動を検知した場合は大音量の車外アラームが鳴って周囲に知らせる仕組み。
町教委の宮澤和徳教育長は「車内置き去りはいくつもの偶然が重なれば起こることもある。装置が導入されても目視が基本で、より安全に気を配りたい」と話した。
園児バスは通園だけでなく遠足など園行事にも活用されており、東部保育園の大久保智恵園長は「日頃から人の目で必ず確認しているが、装置導入でより園児の安全が確保できる」と話していた。