牛山さん「いちずに努力」 原村長当選で抱負

初当選を伝える長野日報を見ながら選挙戦を振り返る牛山貴広さん
原村長選の投開票から一夜明けた7月31日、初当選を果たした元スピードスケート選手の牛山貴広さん(42)=無所属、上里=は、同村払沢の事務所で取材に応じた。県内の現職市町村長で最年少となり「若さに期待してもらった。いちずに努力し、結果を出していくことが大事」と気を引き締め、「若い人にも政治参加してもらえるよう頑張りたい」と抱負を語った。
8年ぶりの新人同士の一騎打ちとなった選挙戦について「後援会や同級生、家族ら多くの人に支援してもらい、後悔のない選挙ができた」と振り返り、相手候補の政策は「これから一つの村として進めるにはその力や考えが必要になってくる」と指摘した。
新人3人が争った2015年の村長選を5・05ポイント下回った投票率(61・10%)には「子育て世代より若い人に関心を持ってもらえなかったと感じる。みんなの知恵と力を生かした村づくりの訴えが足りなかった」とした。
選挙戦で繰り返し訴えた村政への住民参加は「住民が集まる場に出向くなどして一つ一つ意見を拾いたい」とし、インターネット交流サイト(SNS)での情報発信や、オンライン会議システムを活用した住民との意見交換にも意欲を示した。
見識があるスポーツ分野は早めに着手し、中学校の部活動の地域移行に意欲を見せる。子育て支援は「地域みんなで支える雰囲気をつくる」とし、村子ども・子育て支援センターの充実や小学校周辺の歩車道分離に力を注ぐ。病害虫や温暖化対策などの農業振興、健康寿命の延伸に向けた予防医療、今年度中に本格導入するデマンド交通「のらざあ」にも意欲を見せた。
現村政の「良いところは継いでいく」とし、「(自身が掲げた)誰一人取り残さないことは本当に難しいが、50、100年後も村民全員が満足し、幸福感のある住みやすい村を目指す」と力を込めた。
8日に初登庁する。