方言「ずら」に焦点 放送大学公開講演会

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諏訪地方でも使われる方言「ずら」に焦点を当てた放送大学長野学習センターの公開講演会が10日、諏訪市文化センターであった。講師の大西拓一郎・国立国語研究所教授(言語地理学)は、「~だろう」という推量表現「ずら」の起源について、山梨県早川町の奈良田方言「ドゥラ」が関係した可能性を指摘。静岡、愛知両県では「ずら」を使う県民が減少していると最新の研究成果を報告した。

諏訪地方内外から約100人が聴講に訪れた。若い世代や女性の姿も目立った。

大西教授は、▽厚着をした人を見て「よほど寒いずら」▽晴れ渡る冬の夜空を見て「あしたの朝は寒いら」―という用法を示し、ずら、らの違いについて「ずらは原因の推量、らは結果の推量で付ける」と解説。起源に関しては「諸説あるものの、決定打はなく未解明」と前置きした上で、奈良田方言ドゥラを経ている可能性を挙げた。

1980年代調査で、ずらは山梨、静岡のほぼ全域と長野の主に中南部、愛知の一部で使われていたが、2010~15年調査では東海2県で衰退気味であることが分かったと報告。「要因は『だら』の台頭にある」とした。

甲信地方にだらが“侵攻”する可能性はあるものの、諏訪では「ずら」が根付き、イベント名に用いられるなど 共有シンボル性を持っていると強調。「諏訪においてはそう簡単に、ずらの牙城を崩せないだろう」と見通した。

講演会は定員60人とし、センターに隣接する市公民館で開く予定だったが、関心が高く急きょ会場変更した。

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