2023年8月4日付
テレビ朝日系の番組「人生の楽園」は主に、50歳前後の人々が主人公である。人生一度きりだからと新たな夢に向かって努力し、第二の人生を歩む姿を描く▼築250年の家屋を改装し、昨秋に小さな食堂を開いた富士見町立沢の矢沢吉美さんも主人公になった。神戸生まれ、横浜育ち。都内で1人で暮らしていた約10年前、会社勤めしながら家庭菜園を始めた。農家レストラン開業が夢になった▼八ケ岳南麓に移住後、立沢出身の正文さんと出会う。50代半ばで夫婦となり、2人で趣ある空間に改装。吉美さんが自家栽培の野菜や旬の食材を使ったランチを振る舞う。記事のお礼で-と以前、私を訪ねてくださった夫婦。2人そろっての充実した笑顔が印象に残る▼あす5日放送の番組は同じ町内の五味美香さんが主人公。早期退職して富士見駅前で喫茶店を開業した。地元産米の炊きたてご飯や具だくさんみそ汁などの朝ごはんセットが看板メニュー。気さくな性格で、客として寝間着姿で訪れても許してくれる。私にとっては人生のちっとばかし(ちょっとばかり)先輩であり、いわゆる斜めの関係性。ほっと一息つかせてくれて、物の考え方を豊かにしてくれる存在でもある▼自分も40代後半。人生の折り返し地点を過ぎ、いまの仕事を続けながらできることを新たに始めてみた。楽しみながら継続していこうと思う。無理せずに少しずつ、少しずつ--