就職先に地元企業を 諏理大生企業見学

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現場の責任者から説明を受ける公立諏訪東京理科大学の学生=キッツマイクロフィルター

公立諏訪東京理科大学(茅野市)の学生に地元企業を就職先の選択肢に加えてもらおうと、茅野・産業振興プラザは3日、市内企業見学会を実施した。参加学生8人が4社を訪問し、採用担当者や現場で働くリーダーから説明を受けた。新卒採用は学生有利の「売り手市場」が続き、製造業にとっては特に理系学生の確保が課題。訪問を受け入れた企業は「理科大生に対し、自社を直接アピールできる機会は貴重」と期待を口にした。

訪問先の一つで浄水器や工業用フィルター製品などを手掛けるキッツマイクロフィルター(同市金沢)は、自社紹介に続き、製品の見本を示し、生産現場を案内。生産技術職を例に具体的な業務内容を伝えたほか、中空糸膜という分離膜の独自技術も解説。同社で働く同大卒業生も入社後の経歴ややりがいなどを伝えていた。

3年で静岡県出身の高橋李乃さん(20)は「自分の将来を決めていく上で参考にしたいと思い、ツアーに参加した。希望する業界であれば働く場所にはこだわらないが、地元や(長野県を含めた)近隣県で就職先が見つかるといい」と話していた。

同社総務人事グループの気賀沢勇グループ長は「理系学生の採用はなかなか難しいが、できれば長野県で働きたいという気持ちを持った学生と出会いたい。その意味でも縁あってこの地域に住む公立諏訪東京理科大学の学生にはぜひ当社に関心を持ってもらいたい。学生への直接的なアプローチの機会は大切にしたい」と語った。

同大学生向けの市内企業見学会は昨年に続き実施。見学会は4日も行い、別の4社を訪問する。

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