車山気象レーダー 4年ぶり内部公開

白い球体ドームの中で回るパラボラアンテナを2階の部屋から見上げる子どもたち=3日午前、車山気象レーダー観測所
長野地方気象台は3日、茅野市と諏訪市にまたがる車山の山頂(標高1925メートル)にある車山気象レーダー観測所の内部を一般公開した。新型コロナの影響で過去3年間は休止していて4年ぶり。夏休み中の子どもたちを含めて県内外から大勢が訪れ、2階から見上げる形で白い球体ドームの中で回る直径4メートルのパラボラアンテナを見学した。
気象レーダーの役割や仕組みを知ってもらおうと、年に1度公開している。普段は無人の観測所だが、この日は職員が案内役として常駐。訪れた人たちは、日本一高所にある観測所であることや、アンテナから雨粒に向かって電波を飛ばし、跳ね返ってくる波長の長短から風向きや強さをつかむことを知った。
両親と訪れた須坂市の小学生の兄弟は「回っている大きなアンテナを見ることができ、1秒間にたくさんの電波を出していると教わった」と笑顔で話していた。
同観測所は、老朽化による富士山レーダーの廃止に伴って1999年11月から運用を始めた。2012年に高性能のドップラーレーダーに切り替え、竜巻など突風の監視や予測精度を高めている。