就活の心構え学ぶ 上伊那で学生応援イベント

企業や団体の人事担当者から話を聞く学生たち
上伊那地方の企業や市町村でつくる若者人材確保事業実行委員会(南部高幸委員長)は8、9の両日、上伊那での就職を考える学生らを対象にした就活応援イベント「かみいな就活ラボ スイッチON!」を開いている。就活を控えた学生49人と企業41社が参加。初日は伊那市狐島のJA上伊那本所で人事担当者や若手社員との懇談、参加企業による個別相談などがあり、学生たちは就職活動に臨む心構えを学んだ。
学生の就職活動が本格化する前の早い時期に、地元就職への関心を高めてもらおうと、夏休みの帰省時に合わせて2016年度から毎年実施しているイベント。以前は合宿形式で開いていたが、新型コロナウイルス感染防止に配慮し、宿泊を伴わない2日間のプログラムを企画した。
今回は過去最多の学生と企業が参加。開会のあいさつで南部委員長は「分からないことは聞き、秋からの就活をスムーズに始めてもらいたい」と期待した。
初日は企業の人事担当者や若手社員を交え、グループごとに懇談。就職活動の時期や面接の留意点、就職後の生活についてなど学生からのさまざまな質問に答えた。午後には各企業が個別相談に応じ、仕事の内容や求める人材などについて説明した。
伊那市出身で県内の短大に通う2年生の女子学生(19)は「製造業を志望しているが、さまざまな職種を知りたくて参加した」といい、懇談後は「資格があれば有利と聞いたので検定に挑戦したい。就職してからの話も聞けたので、仕事選びの参考にする」と手応えを感じていた。
参加団体は製造業やサービス業、小売業、建設業、福祉関係などさまざま。同市内に工場を置くメーカーの人事担当者は「コロナ禍ではオンラインの就活だったので、対面で話ができるのはうれしい。卒業後にUターンするか迷っている学生もいる。地域の企業を知ってもらいたい」と話していた。
2日目は6コースに分かれ、上伊那地方の企業計28社を訪問する。