看護の心学ぶ 諏訪日赤で看護師体験

一日看護師体験で血圧測定に挑戦する高校生たち
諏訪赤十字病院(梶川昌二院長)と同病院の看護師自治会「湖影会」(吉江舞会長)は9日、4年ぶりとなる一日看護師体験を諏訪市湖岸通りの同病院で開いた。諏訪・上伊那地域の高校生41人が白衣姿で血圧測定やAED(自動体外式除細動器)を体験し、看護師や看護学生との対話を通して看護の心を学んだ。
看護に理解を深め、進路選択の参考にしてもらおうと開いていて、高校7校の1~3年生41人(うち男性3人)が参加した。高校生たちはキャンドルサービスやナイチンゲール宣詞などで”看護師”に任命され、折井こずえ看護部長から看護師の仕事について説明を受け、看護師の仕事を模擬体験した。
折井看護部長は、乳がんと闘う女性患者を看護した新人時代を紹介し、夏の日の夕方に女性の体を拭くと「生きる勇気が湧いてきた」と言葉を掛けられたという。絶望の中にいた女性から受け取った希望の言葉を涙声で振り返りながら、「40年たった今でも忘れられない。看護ってそんな仕事。一緒に看護師を目指してほしい」と語り掛けた。
岡谷東高校2年の生徒(16)=諏訪市上諏訪=は「大変だけどやりがいのある仕事。患者さんを心身ともに支えられる看護師になりたい。(体験を聞いて)看護師は支えるだけじゃなくて、自分自身も成長できる仕事だと思いました」と話していた。
8日には、薬剤師や管理栄養士、社会福祉士、臨床検査技師、理学療法士などの職場体験も病院であり、諏訪・上伊那地方の高校7校から39人が参加した。