15日湖上花火 台風懸念 開催可否難しい判断

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花火観覧用の桟敷席が設営され、大会当日を待つばかりの湖畔公園=諏訪市湖岸通り

諏訪湖の夏の風物詩「諏訪湖祭湖上花火大会」が15日午後7時から、4年ぶりに諏訪市の諏訪湖で行われる。第75回大会の今年は計23セットの花火で夜空を彩る。一方、台風7号が15日にも本州に上陸する見込み。開催可否は当日判断が基本だが、台風などの影響で「客観的に大会開催が困難な状況」になれば事前に決める可能性もある。諏訪市などでつくる実行委員会は、ぎりぎりの難しい判断を迫られることになりそうだ。

新型コロナウイルスの影響で2020年は史上初の中止、21、22年は分散開催で歴史をつないできた。大会コンセプトは「4年ぶりの轟と煌めき!『貴方とともに諏訪湖の花火』」。19年の前回大会と比べても見劣りしない「豪華な花火」を打ち上げる。2部構成で、1部は県内外煙火店10社による競技花火、2部はスターマインを中心に大型の花火が披露される。諏訪湖名物の水上スターマイン「キス・オブ・ファイヤー」を打ち上げて大団円となる。

実行委が湖畔に設けた有料席約2万席は全て完売した。入退場の確認は手首に巻く「リストバンド式」で行う。ゲートの開門は前回大会より3時間早い午前11時。入場待ちの行列や時間を減らすとともに、早めの席確保で安心感を提供し、諏訪湖イベントひろば(旧東バル跡地)に新設するフードコートの利用や、まちの回遊につなげる考え。

実行委は今回、公共施設など11カ所の臨時駐車場を有料化し、事前予約制を導入した。ほぼ満車の状態といい、来場者には公共交通機関の利用を呼び掛けている。会場周辺は午後3時から同11時まで(一部は16日午前0時まで)車両通行止めとなる。

市はホームページで当日の交通や鉄道、気象、フードコートの混雑状況、ライブ配信などの情報を提供する。市LINE公式アカウントや市防災気象情報システム「すわそらサイト」の活用も呼び掛けている。エルシーブイFM(76.9メガヘルツ)は午前6時から打ち上げ終了後まで、花火と渋滞の情報を現場から終日放送する。

11日に長男(2)と諏訪湖畔を訪れた公務員の上原元大さん(30)=松本市=は「妻の実家が茅野市で毎年8月15日は諏訪湖の花火を見るのが恒例行事。今年もホテルの観覧席で家族10人ほどで見ます」と語り、「通常開催は久しぶり。息子には全国的な花火大会を通して季節を感じてほしい。台風がそれることを願っています」と話していた。

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