人形浄瑠璃文楽今年も上演 10月岡谷の照光寺

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人形浄瑠璃文楽「本朝廿四孝 奥庭狐火の段」の公演をPRする吉田勘彌さん(右)ら

諏訪地域の考古学や歴史学などの研究家らでつくる一般社団法人「大昔調査会」は10月10、11の両日、人形浄瑠璃文楽の演目「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう) 奥庭狐火(おくにわきつねび)の段」の公演を岡谷市本町の照光寺光明閣で開く。「諏訪神仏プロジェクト」の関連イベントとして諏訪地方で初めて上演した昨年に続いて2回目。今回は文楽座人形遣いの吉田勘彌さん(68)が八重垣姫の主遣いを担当する。一般向けチケットを9月1日午前9時から販売する。

「本朝廿四孝」は上杉謙信と武田信玄の川中島の合戦を描いた作品で、諏訪を舞台に八重垣姫の情熱的な恋を描いた演目。「奥庭狐火の段」は全5段の中でも特に人気が高い。子どもたちにも文楽に触れてもらおうと、今回は11日に諏訪清陵高校付属中学校(諏訪市)で全校生徒240人を対象にした特別公演も開く。演目は「伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段」。江戸時代の文楽衣装を日本茜と藍で再現した衣装をまとった「八百屋お七」の人形を使用する。

本公演では、人形遣い体験や御諏訪太鼓の奉納演奏、吉田さんと八剱神社宮司の宮坂清さんの対談などもある。人形浄瑠璃文楽の地方公演は年々少なくなっているといい、吉田さんは「諏訪湖のすぐ近くで八重垣姫を演じるのは楽しみ。特別なパワーをもらえる気がする」と意欲を見せる。大昔調査会の髙見俊樹理事長(66)は「お寺という特別な場所での公演を、地域の多くの皆さんに楽しんでもらいたい」と呼び掛けている。

両日とも午後6時開演(開場は午後5時)。チケットは一般5000円で、全席自由。定員は各日144人。照光寺、ぎん月(下諏訪町)、笠原書店岡谷本店(岡谷市)か、インターネット(SHIKIオンラインストア)で販売する。下諏訪町観光振興局は公演を特別席で鑑賞でき、リハーサル見学などの体験ができる鑑賞券付き宿泊ツアー(各日10人限定)を企画し、予約を受け付けている。

公演に関する問い合わせは照光寺(電話0266・22・2314)へ。

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