大昔調査会の「カフェ」始まる 諏訪

お茶を飲みながら地元の歴史について談話した「大昔カフェ」
諏訪地域に根差した歴史文化を研究する一般社団法人「大昔調査会」は18日夜、歴史や考古学について気楽に語り合う「大昔カフェ」を諏訪市湖岸通りの上諏訪ステーションホテルで始めた。諏訪地域の住民ら約30人が参加し、「消えた胡桃澤氏の謎」をテーマに談話。初の試みとして月1回のペースで集まり、地元の歴史に触れる。
話題を提供したのは、地元の歴史文化を探検する「諏訪塾」メンバーの秋山大一さん(64)=同市四賀=と矢崎裕子さん(63)=同市中洲=。同市豊田有賀と湖南地区の境付近にある「胡桃沢御社宮司社」を取り上げ、諏訪地域に「現在は胡桃澤の名字がほぼない」と切り出した。
胡桃澤氏は、諏訪上社大祝の庶流・有賀氏の一族。室町時代に信濃一円で起きた「大塔合戦」は信濃守護の小笠原長秀と、信濃東北部の土豪との争いで、胡桃澤泰時らが活躍した。
秋山さんは大塔合戦をはじめ、諏訪上社の内紛に関わった一族として紹介し、諏訪の地を離れた理由は依然として謎のままであると説明。写真を交えて「佐久には胡桃澤家の墓が多くある」とも語った。
髙見俊樹理事長(66)はあいさつで「講演や学習会ではない。参加者も自由に質問したり意見を交わしたりしてほしい」と呼び掛けた。
次回の9月15日は諏訪の弥生時代をテーマに行う。