2023年8月22日付

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雨がやめば動くだろうと高をくくっていたが、そうは問屋が卸さなかった。深夜からの宿直業務に合わせ午後7時半ごろ、長野駅を出発する予定だったが、突然のゲリラ豪雨で降雨量が基準値を超え、一部区間で運転見合わせ。足止めを余儀なくされた▼雨雲レーダーによれば、該当エリアはまもなく小康状態になるとの予測。それでも電車はなかなか出発せず、上諏訪駅に着いた頃、午前1時を回っていた。一部業務は先輩に助けてもらった。面目ない▼それにしても今年の夏は自然災害が交通機関に影響を及ぼすニュースが相次いだ。沖縄に居座った迷走台風6号で船や飛行機は欠航が続いた。お盆休みに本州を直撃した台風7号は日本海に抜けてもなお、大雨をもたらし、新幹線のダイヤは大幅に乱れた。台風一過に過度な期待を寄せないことは新しい常識かもしれない▼飛行機が飛ばない、電車が動かないと、理解はしつつも疑問符が頭に浮かぶ。いら立ちを覚えた人もいただろう。ただ、公共交通は安全が第一。原因は自然現象だけに基準を無視して運行した結果、大惨事を招くことは避けなければならない▼混乱の解消に向けて懸命に努力された関係者の皆さんには感謝こそすれ非難すべきではない。その上で今夏の混乱が今後に生かされるといい。それは交通機関側に求めるだけでなく、私たち一人一人の行動やとらえ方も含めて意識したい。

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