日銀松本短観 景況感3期連続改善

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日銀松本支店が14日発表した12月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、中国の液晶・半導体投資の回復や国内の自動車向け需要が回復する一方で、米国経済政策の不透明感などもあり、企業の景況感を示す業況判断指数は全産業で前回9月調査から1ポイント改善のマイナス4となった。小幅ながら3期連続の改善で、3カ月後の先行きは横ばいのマイナス4を見込んでいる。

短観結果を踏まえた県内の金融経済動向(月例調査)も同時に発表した。業況判断指数がほぼ横ばいだったことなどで、県内全体の景気判断は前回の「一部に弱めの動きがみられるものの、基調としては緩やかに回復している」を据え置いたが、住宅投資は幾分の上方修正となっている。

調査は、米大統領選後の先月14日から実施。株高、円安傾向が進み始めた段階で、多くの企業が円高の為替レート想定で回答している。

県内短観によると、製造業は前回調査から1ポイント上昇のマイナス5。国内や北米の自動車向け受注が好調を持続。足もとの円安で収益改善している企業もある。中国ではデータセンターや車載機器向け半導体需要が増加し液晶や半導体関連投資が回復している。一方で公共事業の減少から関連資材の受注は減っている。先行きは2ポイント悪化のマイナス7となる見通し。北米自動車販売の一服感懸念やトランプ次期大統領の政策に対する不透明感などが聞かれているという。

非製造業は、台風などの天候不順要因がなくなり観光客の入り込みが持ち直した。建設では低金利が奏功し工場や住宅など大型の民間建築工事が増加。全体では3ポイント改善しマイナス2となっている。先行きは、リニア関連工事の着工などの期待が高まり、スキーシーズンの入り込み増にも期待が寄せられていることから1ポイントの改善を見込んでいる。

また、雇用人員判断指数は製造業、非製造業ともに不足超が拡大。バブル崩壊直後の1991年11月以来の水準となった。

岡本宜樹支店長は、「大きな方向性としては拡大傾向だが、相変わらずまだら模様」と述べた。また、トランプ次期大統領の政策に対しては「貿易面など世界のトレンドになることだが、具体的な中身は未知数」といい、企業の関心の高さを指摘した。

調査は3カ月ごとに行い、対象259社の回答率は99・6%。業況判断指数は、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値。

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