降ひょう、ソバやネギ被害 伊那市西春近

降ひょうで茎が折れたソバ=伊那市西春近
伊那市西春近で21日にあった降ひょうの影響で、ソバやネギなどの農作物に被害が出たことが22日分かった。芽が出たばかりのソバの茎が折れて「ほぼ全滅」の畑もあった。市やJA上伊那などが現地調査を行い、被害があった作物や面積、金額を県が近く取りまとめる。
雨風は21日午後2時すぎごろ、同市西春近などで局地的に強まり、そのころにひょうが降ったとみられる。JA上伊那や市によると、農作物被害は西春近の小出、小出島の両地区やその周辺で多く見られているという。
西春近の組合員約470人でつくる農業組合法人「ゆいにしはる」が小出3区で栽培するソバ畑では、高さ10~20センチに育った辺り一面のソバの茎が切れてほぼ全滅の状態。ソバの作付面積45ヘクタールのうち最大で約15ヘクタールに被害が出たとみられ、島川久組合長(76)は「被害があった畑の収量は10分の1ぐらいまで落ち込むのでは」。この他に大豆やネギも被害を受けたという。
同市東春近の飛び地で、市西部にある木裏原地区でもソバなどが傷んだ。同地区の農業織井良一さん(66)は「風も強くて雨やひょうが横殴りに降り、視界がないほどだった。台風でソバが倒れたことはあったが、発芽時期の被害は初めて」と話していた。