防災アイデア、市議会に披露 伊那北高2年

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市議に「防災脱出ゲーム」について説明する生徒ら

伊那北高校2年生32人は23日、伊那市役所を訪ねて同市議会に、防災について学んできた成果を紹介した。同議会が市内の高校生と直接話す意見交換会の一環。同校学際コースの探究活動で考えた「伊那北高校避難所化計画」を解説し、学校設備などを生かして高校生が避難者を支えるアイデアを披露した。避難所生活を想定して考案した「防災脱出ゲーム」も市議に体験してもらった。

避難所化計画は▽数の力を頼れる高校生が運営者▽教室に少人数で避難させる▽災害発生が予想される段階で開設する―などを盛り込み、練ってきた。無理なく気軽な感覚で避難してもらう構想だ。

同ゲームは、防災に関する問題を解き、正解数に応じてアイテム(毛布やモバイルバッテリー)のカードを手に入れる。避難所で暮らす中で発生するトラブルにアイテムカードを使って対処し、解決できない場合は減点される。

市議はグループに分かれ、生徒の司会でゲームに挑戦。どんなトラブルが発生するか分からないため、アイテム選びではさまざまな事態を見越して意見を出し合った。

生徒の一人(17)は「『伊那北高校避難所化計画』を少しでも知ってもらえた市議の方々に力添えしてもらいたい」と期待。市議会が取り組む意見交換会については「議会が身近にある良い環境」とし、市議と高校生が交流する機会の重要性を指摘した。

白鳥敏明議長は「(防災脱出ゲームは)柔軟にいろいろ工夫していた」とし、着眼点に注目。避難所化計画には「(同校は県の管轄だが)災害時は行政の垣根を越えた協力が必要という点で連携できる余地はある」。また「防災面だけでなく、若い力を借りて活用していくことが重要」としていた。

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