諏訪市の小中再編 南部地区の協議始まる

諏訪市南部地区の教育環境整備に向けて議論をスタートした学校再編推進委員会
諏訪市教育委員会は24日夜、学校再編推進委員会「ゆめスクールプラン南部地区推進委員会」を設置し、初会合を市役所で開いた。委員長に東部地区第1期の推進委員長で元市職員の関基さん(66)=同市上川=を選出。同市中洲の諏訪南中敷地に建設する施設一体型小中一貫校に四賀小と中洲小、諏訪南中を再編統合する市の方向性を基本に検討を進め、来年夏をめどに学校規模や校舎の配置、教育環境をまとめた「基本構想」を策定する方針を確認した。
市内の小学校6校、中学校4校を東部、南部、西部の施設一体型小中一貫校3校に再編する「未来創造ゆめスクールプラン」の一環。城北小と高島小を旧高島小校舎に統合して上諏訪小を2021年4月に開校し、隣接する上諏訪中と小中一貫教育を始めた「東部地区第1期」に続く取り組みで、施設一体型小中一貫校の校舎建設は初めて。
推進委は南部地区3校に、四賀小の一部が進学する諏訪中を含めたPTAや同窓会、校長・教頭、学校運営協議会、保育園保護者会、地域代表の29人で組織。2カ月に一度のペースで開き、来年8月の第7回会合で基本構想の策定を目指す。初会合は同プランに理解を深めた後、通学路や四賀小・中洲小跡地利用、南中周辺の道路整備、用地買収といった課題を共有した。
三輪晋一教育長は「学校教育は変革期にある。皆さんとこれからの当たり前を作っていきたい」とあいさつ。「そろえる教育から伸ばす教育」への転換にも言及し、新しい価値を生み出す力を育み、多様性に対応する教育環境の実現に意欲を示した。
関委員長は「子どもを第一に考え、地域の皆さんに関心を持って意見を寄せていただきながら、課題を乗り越えていきたい」と語り、協力を呼び掛けた。松木文夫副委員長は「子どもたちのためになる学校再編を」と強調した。
南部地区は市内でも人口減少が緩やかな地域で、5月1日現在の児童生徒数は四賀小308人、中洲小612人、諏訪南中453人の計1373人。構想策定後、基本設計と実施設計を経て建築工事に着手する。開校時期は未定。