裁判員制度に理解 伊那北高3年有志模擬裁判

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模擬裁判を行う伊那北高校3年の有志

伊那北高校(伊那市)3年の生徒有志10人が25日、同校で模擬裁判を行った。法学部への進学を目指す塩澤結衣さんが、裁判の仕組みを自分たちで経験して、高校生を含む満18歳以上が対象となる裁判員制度への理解を深めてもらおうと企画。放火殺人事件を想定した刑事裁判の一連の流れを体験した。

中学2年の職場体験で裁判に興味を持った塩澤さん。高校2年の時に「公正な裁判は本当に可能なのか」と疑問を持ち、総合的な探究の時間で研究に取り組んだ。3年になってからも裁判員制度などについて自発的に探究を進めており、その一環で模擬裁判を企画し、法に興味がある生徒らと実践した。

模擬裁判を開くに当たり、塩澤さんは地裁伊那支部に出向き、裁判官や事務官などから裁判の知識を聞くなどしながら計画してきた。

最初に、塩澤さんが裁判員制度についてスライドを使って説明。模擬裁判では塩澤さんが被告人と証人、ほかの生徒が裁判長や弁護人、検察官、裁判員の役を担当した。被告人の有罪、無罪を検察官と弁護人がそれぞれ主張、立証。その後、一人ひとり意見を出し合い判決を決めた。

裁判長を務めた長野萌羽さんは「みんなで話し合って納得のいく判決になった。裁判員制度の大切さを実感し、いい経験になった」。塩澤さんは「裁判への興味や理解が深まり、お互いに得られたものがあったと思う。法律に興味がない人や1、2年生を対象にこういう会ができれば」と話した。

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